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待っているだけでは、届かない。六次産業の視点から、主役になれるしいたけ・きくらげを生産する【小林しいたけ園 小林航平さん】

今回は、「深谷でしいたけ・きくらげといったら、『小林しいたけ園』と呼ばれるように」と日々奮闘する小林しいたけ園の若き二代目、小林航平さんをご紹介します。


しいたけは9月から始まり翌年の6月まで収穫できます。小林しいたけ園では、菌床約32,000個を栽培しており、2010年ごろから、きくらげの栽培も開始しました。毎年7月から9月過ぎまで収穫しています。最初は菌床400個でしたが少しずつ生産量を増やし、今では1,000個の栽培を行っています。


こちらが、小林しいたけ園 二代目の小林航平さん。航平さんは大学卒業後、食の六次産業として塚田農場を経営するエー・ピーカンパニーに就職。当時は先代であるお父様の運営する小林しいたけ園を継ぐことを考えていましたが、子どものころから 、「余ってしまった野菜、使われない野菜をどうして加工して販売しないのだろう?」と疑問に思っていた少年だったので、将来的に六次産業をやってみたいとの考えから、いきなり農業ではなく異業種で学ぼうとエー・ピーカンパニーの門を叩いたのだそうです。

入社後は、日々料理人さんとともに会社で鍛えてもらい、なんと入社二か月で店長に就任。多忙ではあったものの、店長という役職を経験し、経営における数値管理や組織作りや、人とのコミュニケーション力が培われ、これからの自分に自信が持てるようになってきたとのことでした。その中で、本格的に加工を勉強したいと思う気持ちが募り、深谷にある冷凍とろろ芋の製造販売をしているマルコーフーズの加工部門に転職。食品の製造工程を学ぶことで、充実した日々を送っていました。

まだまだ学ぶことが多いと思っていた矢先、先代のお父様が病気で体調を崩してしまったことをきっかけに、小林しいたけ園を継ぐことを決意。以来、二代目として日々しいたけやきくらげの生産に取り組んでいます。



農園では菌床作りから始まり、その後の管理や収穫、梱包作業、直売所での販売と、やらなくてはいけないことがたくさん!それらをお母様やパートの方たちと一緒に行います。


とても忙しい毎日ですが、充実した表情で仕事に取り組む航平さん。
「家族総出で運営しているのでお休みをとることは難しいけれど、しいたけやきくらげが順調に育っていく様子を見ると日々楽しく感じる」と話してくれました。


大きくて肉厚のしいたけ「トムトム」は人気の商品。多くの方がこの「トムトム」の虜になっています。「たくさんの方に召し上がってもらいたい、そして飲食店の方々にも使ってもらえるようにしていきたい」と意気込む航平さんは、様々な挑戦をしています。

「お客様を待っているだけでは、お客様のもとへ何も届かない!」と、レシピを添えてしいたけを販売。また、贈答用のものを一箱単位で販売するだけでなく、特別な日の特別な人へのプレセントとして販売したり、しいたけの調理の仕方やおいしい食べ方がわからなくて手が出せない人向けに一個単位でも販売。今後は、ふるさと納税や地元企業とのコラボ企画も考えているそう。「たくさんの人においしくしいたけやきくらげを味わってほしい」というしいたけやきくらげへの愛が、航平さんの様々な挑戦に繋がっているのでしょうね。


小林しいたけ園のしいたけやきくらげは、道の駅おかべや深谷アリオ、とんとん市場などをはじめ、圃場隣の直売所(写真)でも時間を区切って販売しています。


「今後はネットで定期宅配も始めたい」と、にこやかな表情をしながらも真剣なまなざしで新たな挑戦を語る航平さん。これからの展望や構想が大きく広がる小林しいたけ園が楽しみです。「もっと知って食べてもらえるためにはどうしたらよいか?」と可能性を探り続けている姿をたくましく思いました。若い力でこれからの農業をより良い方向へ進めていくよう頑張ってください。これからも応援してまいります。

小林しいたけ園のInstagramはこちら!

取材・執筆:ふかやさいアンバサダー 福島玲子さん

INFORMATION

小林しいたけ園直売所

営業時間
平日 月~土
10001230 / 15001800

日曜・祝日
10001230(午後は休み)

住所
369-0201 埼玉県深谷市岡3854

Instagramhttps://www.instagram.com/k_farm90/

駐車場:4

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